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はじめての古着 › 古着のシミの種類別の見分け方

古着のシミの種類別の見分け方|油・サビ・インクの見た目の違い

シミがあるから買わない、と決めてしまうと選択肢は大きく狭まる。だが種類によって落ちやすさはまったく違うので、見分けられれば判断が変わる。この記事では、シミを色・輪郭・触感の3点で読む方法を示したうえで、種類ごとの特徴と落ちやすさ、そして買っていいシミと見送るシミを整理する。落とし方の記事ではなく、買う前に判断するための記事だ。

[画像挿入: ①トップ画像(推奨サイズ:1200×675px・横長)
内容:明るい場所で衣類の一部を広げ、指で生地を確かめている手元のカット。顔は入れない。シミそのものを大きく写さず、「見分けようとしている行為」が主題。落ち着いた明るいトーンで]

先に結論

シミを読む3つの手がかり

種類を特定するには、次の3つを見る。ひとつでは決められないが、3つそろえば推測の精度は上がる。

1. 色

黄色系か、茶色系か、赤茶系か、黒系か、青系か。色は最も速く得られる情報で、種類をおおまかに分ける。ただし時間が経つとどれも茶色に近づいていくので、色だけでは決められない。

2. 輪郭

境界がぼやけているか、はっきりしているか。輪の形に縁取りが出ているか。輪郭は、そのシミが液体だったのか固形だったのか、時間が経っているかどうかを教えてくれる。

3. 触感

周囲と比べて硬いか、ざらつくか、ぬめりのような感触があるか。触感が違うということは、繊維の状態が変わっているということだ。落ちにくいものほど、触って分かることが多い。

[画像挿入: ②模式図(推奨サイズ:1100×600px・横長)
内容:「シミを読む3つの手がかり」を3列で示した図。①色(複数の色見本)②輪郭(ぼやけた縁とくっきりした縁の対比)③触感(指でなぞるアイコン)。各列に短い日本語キャプション。生地のイラストで表現し、汚れの写実的な描写は避ける]

種類別の見分け方

種類色の傾向輪郭・形触感落ちやすさ
油・食用油黄色〜茶色。透けて見える境界がぼやけ、周囲ににじむわずかにぬめる、または硬い時間が経つと落ちにくい
コーヒー・お茶薄い茶色縁に濃い輪ができるほぼ変わらない比較的落ちやすい
果汁・ジュース色が残る。赤や紫も輪郭がはっきりしやすいべたつくことがある時間次第
泥・土茶色。粒が見える飛び散った点状ざらつく、盛り上がる落ちやすい
サビ赤茶色。粒状の濃淡金具の形に沿うざらつく非常に落ちにくい
インク・ボールペン青・黒。線状筆記の跡が残るほぼ変わらない種類により大きく異なる
化粧品・ファンデーション肌色〜茶色擦れた跡になる油分でわずかにぬめる油性のため落ちにくい
皮脂・黄ばみ黄色〜茶色境界がぼやける。広範囲硬くなることがある進行度による
カビ白または黒の点点が複数散る粉っぽい、または生地が弱る状況による

色だけでは決まらない理由

どんなシミも、時間が経つと酸化して茶色に近づいていく。だから古着で見る茶色いシミは、元が何だったのか色からは分からないことが多い。だからこそ輪郭と触感を合わせて見る必要がある。

油系は「透けて見える」のが特徴

油分を含んだシミは、生地が濡れているように見える。光にかざすと、その部分だけ透過が違う。この見え方は他の種類にはあまり無いので、判別の手がかりになる。

油系は時間が経つほど酸化して黄色く変わり、落ちにくくなる。古着で見つかる油シミの多くは、すでに時間が経過している。

サビは金具の位置で分かる

ボタン、ファスナー、ホック、リベット。金属パーツの周囲に赤茶色の変色があれば、サビの可能性が高い。形が金具の輪郭に沿っているのも特徴だ。

サビは繊維に固着するため、家庭で落とすのは難しい。金具まわりの変色を見つけたら、その部分は元に戻らないものとして判断したい。

[画像挿入: ③模式図(推奨サイズ:1200×650px・横長)
内容:シミの種類を見分ける比較図。「油(にじんで透ける)/飲み物(縁に輪)/泥(点状で粒)/サビ(金具の形に沿う)/インク(線状)」の5種類を、生地のイラストで横に並べて比較。各図に短いキャプション。写実的な汚れの写真は使わない]

落ちやすさの順番

種類が分かったら、次は落ちる見込みを考える。おおまかな順番はこうなる。

落ちやすさ種類ひとこと
落ちやすい泥、土、表面の埃繊維の上に載っているだけ。洗えば落ちる
やや落ちやすいコーヒー、お茶、水性の飲み物時間が経っていなければ薄くなる
状況による果汁、皮脂の初期、水性インク範囲と経過時間で分かれる
落ちにくい油、化粧品、油性インク油分は繊維に馴染む。時間が経つと定着する
ほぼ落ちないサビ、進行した皮脂、色移り繊維そのものが変わっている

いちばん効くのは「経過時間」

種類より影響が大きいのが、どれだけ時間が経っているかだ。コーヒーのシミでも、10年前のものなら落ちにくい。逆に油でも、直後なら落ちる可能性がある。

古着に付いているシミは、基本的に時間が経っているものだと考えたほうがいい。しかも店の工程で一度洗濯を通っている。つまり、そこに残っているシミは「洗って落ちなかったもの」である可能性が高い。

店の洗濯を通ってなお残っているという事実

これは判断の助けになる。古着卸倉庫CLASS1でも、仕入れた一着ずつを自社で洗濯・仕分けしてから店頭に出している。その工程で落ちなかったシミが、家庭の洗濯で落ちる可能性は高くない。

だから「洗えば落ちるだろう」という前提で買うのは避けたい。落ちなくても着るかどうかで判断するほうが、後悔が少ない。

場所から推測する

種類が分からなくても、位置から推測できることは多い。人の動作と服の関係は決まっているからだ。

場所多いシミ判断の目安
襟の内側皮脂、化粧品着れば見えない。許容しやすい
襟の外側・肩整髪料、日焼け見える位置。慎重に
胸・腹の前面食べこぼし、飲み物最も目立つ。落ちる種類かを見極める
袖口インク、擦れ、皮脂折り返せる仕様なら隠せる
脇皮脂、汗硬さを確認する
膝・裾泥、擦れ泥なら落ちやすい
金具のまわりサビ落ちない前提で判断する
ポケットの口手の皮脂、インクデニムやパンツで多い

前面のシミがいちばん判断を迫られる。目立つ位置なので、落ちる見込みが薄いなら見送るほうが無難だ。逆に襟裏や脇の内側なら、落ちなくても実害は少ない。

形と広がり方から推測する

点が飛び散っている

複数の小さな点が同じ方向に散っていれば、液体が跳ねた跡だ。泥はねなら落ちやすく、油の飛沫なら落ちにくい。点の一つひとつを触って、ざらつくか、透けるかを確かめたい。

線状になっている

直線や曲線を描いていれば、何かに擦れたか、筆記具が触れた跡になる。インクなら線の始点と終点がはっきりしている。擦れなら、生地の毛羽立ちを伴うことが多い。

縁に濃い輪ができている

液体がしみ込んで乾くと、周囲に濃い輪が残ることがある。この輪が見えるなら、液体系のシミで、しかも自然乾燥したものだと分かる。

広範囲にぼんやり広がっている

境界が判然とせず、広い範囲がうっすら変色している場合は、皮脂由来か日焼けの可能性が高い。この見分けは古着の悩みQ&Aでも触れている。

[画像挿入: ④模式図(推奨サイズ:1100×650px・横長)
内容:シミの形から推測する図。「点が飛び散る/線状/縁に輪ができる/広範囲にぼんやり」の4パターンを生地のイラストで並べ、それぞれ「跳ねた液体/擦れ・筆記具/乾いた液体/皮脂・日焼け」と対応を示す]

色移りは形が違う

他の衣類から色が移ったものは、これまでのシミとは見え方が違う。境界がなく、広い面がまんべんなく染まっている。白い服に薄く青や赤が乗っているように見えたら、洗濯時の色移りを疑いたい。

色移りは繊維そのものが染まっている状態なので、家庭で戻すのは難しい。ただし全体が均一に染まっているなら、その色の服として着ることはできる。汚れではなく色の変化として捉えられるかどうかで判断が分かれる。

時間が経ったシミは輪郭が変わる

付いた直後のシミは輪郭がはっきりしているが、時間が経つと繊維の中で広がり、境界がぼやけてくる。逆に、乾いてから長期間経ったものは、縁だけが濃く残ることもある。

この変化を知っていると、「最近ついたものか、古いものか」の見当がつく。古いものほど落ちにくいので、判断材料として使える。

買っていいシミ・見送るシミ

判断状態
買っていい着れば見えない場所にある
泥や土など、表面に載っているだけのもの
薄く、触感が周囲と変わらないもの
デザインの一部として成立する程度のもの
見送る胸や前身頃など、常に見える場所にある濃いシミ
金具まわりの赤茶色(サビ)
触ると硬い、生地が変質している
点状の汚れが複数散っている(カビの可能性)
シミの部分だけ生地が薄くなっている

最後に効く質問

迷ったときは、こう考えるといい。「このシミが一生残るとして、それでもこの一着を着るか」。

落ちる可能性に賭けて買うのではなく、落ちない前提で判断する。そのうえで着ると決めたなら、洗って薄くなったときは得をした気分になれる。順番を逆にすると、期待が外れたときに着なくなる。

買ったあとの基本方針

買ったら、まず通常の洗濯をしてみる。その前に確認しておきたいことがある。

洗濯表示を先に読む

素材によって扱える方法が変わる。ウール、シルク、レザーなどは家庭での処置に向かない。海外製の古着は英語表記が多いので、英語の洗濯表示の見方を先に確認してほしい。

種類が分からないなら、まず水洗い

洗濯表示で水洗いができるなら、通常の洗濯を一度通してみる。水性のシミなら、これだけで薄くなることがある。

ここで落ちなかったものについては、素材と種類に応じた対処が必要になる。自己判断で強い薬剤を使うより、クリーニング店に相談するほうが安全だ。

洗剤や漂白剤、シミ抜き剤を使う場合は、必ず製品の表示に従ってください。異なる種類の薬剤を混ぜることは危険です。目立たない場所で試してから使う、色柄物には対応する製品を選ぶといった基本を守り、表示に無い使い方はしないでください。素材や種類の判断に迷う場合は、クリーニング店にご相談ください。

こすらない

シミを落とそうとして強くこするのは避けたい。繊維が毛羽立ち、そこにシミが入り込んでかえって目立つことがある。古着は新品より生地が弱っていることも多い。

よくある質問

店で洗ってあるのにシミが残っているのはなぜ?

シミは種類と経過時間によって落ちやすさが大きく変わる。工程を通しても落ちないものは残る。そのうえで検品時に状態を判断し、値段に反映して商品にしている。

家で洗えば落ちる可能性はありますか?

工程で落ちなかったものが家庭で落ちる可能性は高くない。水性のシミなら薄くなることもあるが、油分やサビは期待しにくい。落ちない前提で判断するのが安全だ。

茶色いシミは何ですか?

どんなシミも時間が経つと酸化して茶色に近づくため、色だけでは特定できない。輪郭と触感、そして場所を合わせて推測することになる。

サビは落とせますか?

繊維に固着するため、家庭で落とすのは難しい。金具まわりの赤茶色を見つけたら、その部分は元に戻らないものとして判断してほしい。

シミの部分から破れることはありますか?

ある。シミによって繊維が弱っている場合、そこから穴が開くことがある。シミの部分を光にかざして、生地が薄くなっていないかを確認したい。

デザインなのかシミなのか分からないときは?

左右対称にあるか、規則性があるかを見る。デザインなら意図的な配置になっていることが多い。判断に迷ったら店員に聞くのが早い。

シミがある服は安いですか?

状態を反映して値付けされているため、下がっていることが多い。見えない場所のシミなら、その分だけ有利に買えることになる。

[画像挿入: ⑤Q&A図(推奨サイズ:900×750px・縦長)
内容:よくある疑問7つをアイコン一覧にした図。「洗ってあるのに残る」「家で落ちる?」「茶色いシミは何?」「サビは落ちる?」「破れる?」「デザインとの区別」「安くなる?」の7項目を丸いアイコン+短い日本語テキストで並べる。淡い配色・イラスト調]

まとめ

シミの種類は、色・輪郭・触感の3点で推測できる。色だけでは決まらないのは、時間が経つとどんなシミも茶色に近づいていくからだ。輪郭がぼやけて透けて見えるなら油系、金具に沿った赤茶色ならサビ、点が散っていれば跳ねた液体、という具合に読んでいく。

落ちやすいのは泥や水性の飲み物。落ちにくいのは油、化粧品、油性インク。ほぼ落ちないのがサビと、進行した皮脂だ。そして種類以上に効くのが経過時間で、古着のシミは基本的に時間が経っている。

種類が分からなくても、場所から推測できる。襟の内側なら皮脂、袖口ならインク、金具まわりならサビ、膝や裾なら泥。人の動作と服の関係は決まっているからだ。

判断の基準はひとつに絞れる。「このシミが一生残るとして、それでもこの一着を着るか」。落ちる可能性に賭けるのではなく、落ちない前提で決める。そのうえで洗って薄くなれば、それは得をしたことになる。

[画像挿入: ⑥まとめ図(推奨サイズ:900×900px・正方形)
内容:記事の要点を1枚にまとめた図。上段「見分ける3点(色・輪郭・触感)」、中段「落ちやすさの順番(泥→飲み物→油→サビ)」、下段「場所から推測する(襟・袖口・金具・裾)」の3ブロック構成。SNS共有を想定した正方形レイアウト。文字は日本語のみ]
※本記事は衣類のシミと繊維の状態に関する一般的な知識と、古着卸倉庫CLASS1における検品・洗濯の実務をもとに、独自の構成・文章でまとめたオリジナル記事です。他サイトの文章の引用・転載は行っていません。シミの落ちやすさは素材、種類、経過時間、保管状態によって異なります。洗剤やシミ抜き剤は必ず製品の表示に従ってご使用ください。
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